強盗

3日目。今日はアユタヤの遺跡巡り。カオサン通りで拾ったトュクトュクのおっさんに声をかけられ、案内されるがままにTATへ。おっさんに騙されて変なところへ連れてかれるんじゃないかと急に怖くなった。連れてかれた先で対応してくれたのは陽気なおっちゃん。こいつが共犯か。一応目的地へはたどり着いた。が内心は、おっさんの笑顔に騙されないぞと、こちらも笑顔の裏に確かな警戒心を持ってアユタヤへ行きたい旨を伝える。悪人はみな最初は善人面して近づいてくる。いつその化けの皮を剥がして、銃やら刃物やらで金を出せと要求されるものかとビクビクしながらも、雑談を交わす。
アユタヤ行きの電車の通ってる駅や電車の時刻を教えてくれて、地図を取ってくる立ち上がった。
今か!と俺は身構える。おっさんの行方をしっかりと間接視野で確認しながら、逃げるためのルートを確認し、頭の中でシミュレーションする。おっさんが帰ってくる。しかし手には地図しかもっていない。武器はポケットにしまったか。おっさんは俺に地図をくれた。「おぉ、ありがとう」
結局おっさんから金を要求されることはなかった。次にカンボジアへ行くことを伝えると安い宿を紹介してやろうかと提案してくるただのいい人だった。
初の海外で一人旅だから警戒しすぎてちょうどいいくらいだとは思う。特に日本人はなめられやすい。昨日のデイビィも自分の身は自分で守る術を身につけていた。20そこらの女の子が海外で平気で一人歩きしてて危なくないのかと心配になったけど、彼女はしっかりと考えて行動していた。そういった面はしっかりリスペクトして取り入れられるものはとことん吸収したい。
とりあえずトュクトュクのおっさん、警戒しすぎるあまりお金払うの忘れてごめんね
→アユタヤ編へ続く。